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伝え方のヒント

主に仕事で役立ちそうな、コミュニケーションのヒント

【書評「進次郎メソッド」】結局、ニーズの捉え方のセンスが重要

テレビなど小泉進次郎さんの発言をを見ていると、その言葉に他の政治家とは違う何かを感じます。人を惹きつけるなにかがあるというか、納得感があるというか、みどころがあると思わせるというか…その秘密はなんだろうか、その一端がわかればいいなとこの本を手に取りました。(特別に小泉さんを支持している訳ではないですが…)

この本は政治家論ではなく、小泉さんのこれまでの発言や行動から見えてきた小泉流人間関係術が書かれた本です。この本が他の自己啓発本と異なるところは、小泉さんの発言がそのまま記載されている所で、仕事で使えそうな言葉の言い回しも多数「収録」されていいて、個人的に大変参考になる本でした。「出来なかった時の避難を事前に封じ、やる気をアピールする言い方」はすぐに仕事にも使えそうです。

新卒の人や転職・異動して日が浅い人、組織を牽引する人・そんな立場を志す人、20代30代あたりの人が読むと良いのではないかと思う一冊。

 

この本を読んで思った、小泉さんが人気がある理由。
本書に以下のような分析があります。

進次郎には常に「実績」がついてまわる。スタンドプレーでもなければ、パフォーマンスでもない。まして、打算でも人気取りでもない。
「いま、何をやれば人々に喜ばれるか」
「何をすれば役に立つか」
という視点で行動するため、結果として世間にアピールすることになる。
(メソッド10「どんな偉業も知られてなんぼ」)

「いま、何をやれば人々に喜ばれるか」「何をすれば役に立つか」。小泉さんに限らず、このような視点をもっている人は多いと思いますが、悲しいことにこの視点で行動した結果、「よけいなお世話」や「斜め上な行動」になってしまうこともよくある話で、相手のニーズをいかに的確に捉えるかが重要といえます。小泉さんはこの点においてニーズの捉え方が非常にセンスが良い人なんだと思う。だから、小泉さんは人気があるのでしょう。

「ニーズの捉え方のセンス」政治家だけでなく、あらゆる分野や場面で必要なものであると思います。自分もこのブログを通じてセンスを磨いていきたいものです。

 【参考図書】

 【あわせて読んでほしい、伝え方のヒント】

生産性の高いチームを作るために、大切な事

「必要最低限な業務連絡があり、黙々と無駄なく仕事をこなすメンバーで構成されたチーム」と「日頃から雑談が多く、業務に関わらずメンバー全員がざっくばらんに色々話せるチーム」どちらが生産性が高いでしょうか。前者の方が生産性が高い気もしますが、Googleの研究によると後者になります。

 

Googleが発見した、生産性が高いチームが持つ共通のパターンは「心理的安全性」

 

2012年、Googleは自社の何百ものチームを調査し、生産性が高いチームが持つ共通のパターンを追求すべく、Aristotleというコードネームのプロジェクトに着手しました。

検証の結果、生産性の高いチームに見られる共通パターンは

・最高の人材のみで構成されている
・チームで働く事に、同じメリットを感じるメンバーで構成されている
・報酬が良い
・メンバーは仕事外でも交流していて、同様の趣味を持っている
・メンバーの学歴が同じレベル
・特定の人格タイプやスキル、背景をもっている
・強力なリーダーシップを発揮する人物に統率されている
・しっかりとしたルールがある

 

…ではなく、

 

他者への心遣いや同情、配慮や共感といった「心理的安全性」の部分でうまくいっているという事でした。

 

冗談交じりの会話をしていることも多いが、話し合いは日頃から活発に行い、仕事のことだけではなく、個人的な話や感情も分かちあっていて、誰もがリラックスして活力を感じることができるチームが、成功したチームに共通して見られたパターンでした。
メンバーがお互いの人格やその背景を認め合っていて、不信感もなく心を開いている事が重要というのは、納得がいくものであると思います。 

 世界的な経営学者エイミー エドモンドソン教授は、スピーチフォーラムのTEDにおいて、この「心理的安全性」についてあるチームの定義として「懸念・疑問・ミスなどを声に出しても大丈夫」という信頼感があるかどうかで決まる。と語っています。

 

メンバー全員が気軽にざっくばらんに色々話せる環境がいい仕事を作り出す

 

Edmondson教授が「心理的な安全性」の重要さに気づいたのは、専門治療を行う病院における医療過誤の頻度の調査に参加した時。看護師と医師から構成される調査チームでは人為的ミスによる調剤過誤のデータを集めており(中略)調査当初、Edmondson教授は「いいチームは過誤の報告数が少ない」という予想を抱いていましたが、調査結果を分析したところ、当初の予想とは全く逆の「いいチームほど過誤を報告する」ということが判明したとのこと。このことから、「よいチームであるほど医師と看護師の間でダブルチェックが行われ、過誤についての話し合いが行われている」のだとEdmondson教授は考えました。(引用元:職場を崩壊させないために必要な「心理的安全性」を作り出す方法 - GIGAZINE

エドモンドソン教授は、対人関係にリスクがとれ、前向きに学習できる職場が「心理的安全性がある職場」と言えると語っています。

 

ミスの大小に関わらず活発な報連相や意見交換があると、細かい修正がしやすいので、ミスの顕在化は多いけれども結果的に大きいミスがなく、チームの運営システムとしては強固なものができると思います。

「こんなこと言ったら、バカにされるかなぁ」とか、「あの問題は大したことないから、言わなくていいや」ではなく、ざっくばらんにみんなで情報を共有し、少しずつ増やされたチームの知見はいつしか大きな力となって、チームを成功に導いてくれるのだと思います。

また「チームの目標に向かってみんなで学習していこう」と頻繁に勉強会を開くというのではなく、肩肘張らないで、自然発生的に雑談の延長から情報交換が出来る、そんなチームの雰囲気を醸成していくことが、「心理的安全性のある職場」を作るのに大事な事であると思うのです。

 

ちなみに心理的安全性があるチームを作るために、要注意な人物はこんな人

 

エドモンドソン教授はもう一つ興味深いことを述べています。それは「自己印象操作」というもので、自分を無知で無能な人に見せないための解決策は非常に簡単であると述べています。

 多くの人が、自分のことを賢明で役に立ちポジティブな人だと思われたいと願っています。自分を無知で無能な人に見せないための解決策は非常に簡単。つまり、無知だと思われないためには「質問をしない」、無能だと思われないためには「間違いや弱点を認めない」、押しつけがましいと思われないためには「アイデアを出さない」、ネガティブだと思われないためには「現状を批判しない」というような行動を取ればよいのです。(引用元:職場を崩壊させないために必要な「心理的安全性」を作り出す方法 - GIGAZINE

この「自己印象操作」という心理学的テクニック、大人なら一度はやった事があるのではないでしょうか。社会人たるもの「その場を上手くしのぐ、やりすごす」ための術を心得ておく事は必要で、「心理的安全性」のあるチームにするために、「自己印象操作」は必要なのではないかとすら思えます。

 人間関係に波風立てない・自己保身に優れた術である「自己印象操作」。

エドモンドソン教授が示す「自分を無知で無能な人に見せないための解決策」のポイントを我々の日常の場面で考えると以下のような人のことでしょうか…

・「質問をしない」→よくわかっていないのに「わかりました」といい、従順な印象をアピールする

・「間違いや弱点を認めない」→とにかく言い訳が多い。

・「アイデアを出さない」→現状維持が何より大事で、何かを改善しようとする意思が見られない。指示待ちが多い。

・「現状を批判しない」→話をあわせようと相槌が多く、自分の考えを一切言わない。

 

この様な人はどの職場にもいるもので「その場の空気」を悪くしないため、その様な行動を取るのは理解できますし、その行動を否定するつもりはありません(自分もちょくちょくやってしまいます)。自分の周りにも「自己印象操作」が多い人っています。その人達を思い返してみると確かに無知で無能な人には見えないですが、人間的に面白みがないと感じます。そして「自己印象操作」が多い人が「対人関係にリスクがとり、前向きに学習できる」とは到底思えません。もし「心理的安全性がある職場」を構築したいのであれば「自己印象操作」が日頃多いと感じる人の扱いかたには注意が必要でしょう。

 

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仕事ができる「いい人」と仕事ができない「いい人」、何が違う?

「仕事はできるけど、(性格が)キツイ」人はおそらくどの職場にもいます。(ちなみにその対義語として、「いい人なんだけど、仕事ができない」というものもあります。)

個人的には、仕事ができるが人間性に何かが欠落しているような人は少ないと感じます。むしろ仕事ができない人に人間性の欠落を感じる事が多いです。

また仕事ができる人の特徴として、コミュニケーション能力が高い事が挙げられますが、(ここでいうコミュニケーション能力とは、(軽微な事から重大事案すべてにおいて)問題を解決するために、自分の考えている事や情報を周囲に効果的に伝達する能力のことをいいます。)コミュニケーション能力が高い人は、総じて性格いい人が多いのは事実であると思います。

だとすると、「仕事ができる人は、性格がいい人が多い」はず。ではなぜ、「仕事はできるけど、いい人ではない(キツイ)」タイプはどの職場でもいるのでしょうか。

 

仕事においては「いい人=性格の良さ」ではない

 

「仕事をする」とは何か?それは、仕事に関わる全て問題、事柄において「有益な事をする事」と「賢明な判断をする事」の2点に集約されると思います。仕事に関して言えば「賢明な判断」ができる人が「いい人」であり、性格の良さとは種類が異なると考えるべきと思います。

仕事ができない人は「賢明な判断ができない」ので、基本資質として優柔不断であったり、自信が無い人が多いと思います。結果的にその優柔不断さや自信のなさが「いい人」に感じさせているのではないかと思うのです。実際、優柔不断で自信のない人はイラっとするときはありますが、そんなに好感度は低くはないと思います。

仕事ができる「いい人」=「賢明な判断」ができる人
仕事ができない「いい人」=優柔不断で自信の無く、なんとなくいい人そうに見える人

 であるといえるのではないでしょうか。

 

仕事となると、人の良さだけでできるものでは決してなく、厳しく接しなければならないときは多々あります。

なぜ「仕事はできるけど、いい人ではない(キツイ)」タイプはどの職場でもいるのか。それは、本当は性格の優しい仕事はできる人は、仕事の成功のため、あえてキツイタイプを演じるという「賢明な判断」を下した結果なのではないかもしれません。

 

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「話をつけるのが上手い人」になる方法 

「話をつける」とは「交渉を納得できるなように導くさま」、「話し合いを何らかの形で結論に導くさま」といった意味がありますが「話をつけるのが上手い人」はなぜ上手いのか?それは「論拠」というものが関係していると思います。

 

「論拠」とは何か

 

大辞林 第三版」には「論拠」とは「論証において、ある事実の真偽を判定する根拠となる事柄。」とあります。
ディベートでは「三角ロジック」という、「根拠(データ)」「主張」「論拠」の3つから相手の主張を整理する方法があるそうです。論理的思考の基礎となる考え方であるとも言われています。「三角ロジック」によると、「主張(自分の言いたい事)」とは「根拠(データ)」と、そこから判断された「論拠(主張に至った理由)」によって支えられているのです。

【会話例】仕事がとても忙しい中の昼時の会話
「もうすぐお昼だよ、牛丼が良いね」
「そうしよう」

(個人的に)よくある会話ですが、「もうすぐお昼である」という根拠(データ)が「牛丼が良い」という主張に直接つながる訳ではありません。「三角ロジック」で整理すると上記の会話には以下の理由が隠れています。

【根拠(データ)】「もうすぐお昼だよ」

【論拠(主張に至った理由)】
(今日は忙しくお昼を食べる時間もない)
(忙しいけど、何か食べたい)
(近くの牛丼屋で簡単に済ませれば、時間かからないし空腹も満たせる)

【主張】「牛丼が良いね」
[主張に対する同意]「そうしよう」

「もうすぐお昼」と「牛丼が良い」の間にはその主張に至った理由があります。これが「論拠」です(「行間」という呼び方もあるかも)。ここで注目しなければならないのが「論拠は主張に対して絶対的な理由ではない」ということです。つまり論拠で結論は変わります。

 

たとえば「昼時になった。仕事はとても忙しい」という事実(根拠・データ)があったとして、あなたはどちらをどのように主張するでしょうか。

■主張A:休憩時間を削ってでも仕事を進めるべき
■主張B:休憩時間は削らずきっちり休むべき

2つの主張を三角ロジックで整理すると、以下のようになるかと思います

■主張A
【根 拠】昼時になった。仕事はとても忙しい
【論 拠】とにかく時間が惜しい、早く仕事を終わらせるべきだ
【主 張】「休憩時間を削ってでも仕事を進めるべき」
■主張B
【根 拠】昼時になった。仕事はとても忙しい
【論 拠】メンバーの疲労も考えると無理はさせられない
【主 張】「休憩時間は削らず休むべき」

同じ事実(データ)でも正反対の主張を導くことができます。
論拠をどのように考えるかがとても重要なるのです。

 

自分の考えに同意を得たいならどうするか

 

この「論拠」というものは日常生活で会話に盛り込まれることはなく、省略されることがほとんどです。しかし、状況を察して、即座に最適な主張を出せる人が実際にいます(空気が読める人なんて呼ばれます)。

論拠を周囲や相手の価値観や感情に合わせ、そこから主張を導き出すことで、自分の主張に同意を得やすくしているのではないかと思うのです。

そのような人たちは(話をつけるのが上手い人)は「三角ロジック」における最適な「論拠」を導き出すための勘所が良い人であるといえるとのではないかと思います。


では、日々の仕事や日常生活で最適な「論拠」を導き出すためには、どのようにすればよいのでしょうか。それは相手の事をよく知るという事に尽きると思います。相手の近況や価値観を知ることが何より大事であると思うのです。最適な論拠を導き出す力は特別な才能ではなく、普段の何気ないコミュニケーションの中でこそ培われるものであると思います。

 

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論理的思考法「演繹法」と「帰納法」

例えば、仕事をする時に大事な事を具体的に聞かれた時、どのように答えるでしょうか。「仕事で大事なことは、コミュニケーションをとりつつ、信頼関係を大切にすることです!」なんて中身のない言葉の羅列で、満足していないでしょうか。

言いたいことの雰囲気は何となく伝わります。雰囲気を伝えるモットーとしては良いですが、具体的な見解が欲しい時に、このような伝え方で終えてしまうと、具体的には伝わりません。「コミュニケーションって何か」「信頼関係って何か」「大切にしている事は、どのような場面で効果を発揮し、逆に発揮できない時は具体的にどういう場面か」等、言葉の意味することを具体的に考えておかないと具体的に伝えることはできないと思います。

 

「発言が薄っぺらい人」は物事を具体的に考える力が欠けています

 

日々の仕事の中「具体的な見解が欲しい場面で、その発言が薄っぺらい、または曖昧な人(以下、「発言が薄っぺらい人」という)」は結構多いと感じます。「発言が薄っぺらい人」と仕事をすると、その薄っぺらい発言を具体的に紐解く作業が発生するので、非常に疲れます。「発言が薄っぺらい人」に「もっと具体的に考えてから物を言ってください」とお願いするもの勇気が必要で、お願いしたから次の瞬間から発言が変わることも難しいです。

「発言が薄っぺらい人」は物事を具体的に考える過程が抜けています。もしあなたがそのような人たちにイラついていたら、せめてあなたはそうならないように日頃から「物事を具体的に考える力=論理的思考力」を鍛えておく必要があると強く思うのです。

当然のことですが、自分の主張の根拠がわかっていなかったり、整理できていないと相手にうまく伝えることはできません。そうならないように日頃から論理思考力を鍛えておきたいものです。

 

論理的思考法には大きく分けて2つあると言われています。

 

ルールや前提や知識をベースに思考する「演繹法

 

演繹法とは】

考察のベース(ルール・前提・知識)を、考察したい事例に照らし合わせ必然的な結論や主張を導き出す論理的思考法です。三段論法とも言われます 。
何かを主張・判断しようとする時、人はゼロベースで考える事はしません。すでに何らかの考察のベース(ルール・前提・知識)があれば 、ベースをもとに何らかの主張・判断をしようとします。「既存の知識をベースに新しい事実に対応する」ということが演繹法の基本的な思考法です。

 

演繹法による証明の例文]

●野菜は栄養がある(大前提)。クレソンは野菜だ(小前提)。だから、クレソンは栄養がある(結論)。
●人間はみな死ぬ。夏目漱石は人間である。夏目漱石はかならず死ぬ。

 

【この思考法で注意すること】

考察のベースとなるルール・前提・知識が何よりも大事になります 。そのベース自体が偏見や誤りがあると誤った結論を導きだしてしまいます。また、持ち出す前提を間違えない事も重要と言えます。

 

【この思考法の鍛え方】

考察のベース(ルール・前提・知識)は正しいかどうか、を疑う姿勢は絶えず持っておく事。そして考察のベースを広げるために知識量を増やすことも大切と言えます。ただ知識を暗記して頭に入れても必要な時、即座に頭から出てくることはありません。知り得た知識を適切なタイミング・形で出せるように、知識一つ一つに対して自分の考えをもっておく必要があります。重要なのは単なる知識量ではなく、自分のものになっている「使える知識量」と言えると思います。

 

数ある事例から思考する「帰納法

 

帰納法とは】

多くの事例(サンプル)から、ある共通のルールや類似点をまとめ、結論や主張を導き出す思考法です 。演繹法は適切な大前提さえあれば、ほぼ正しい結論が出てきますが、帰納法というのは複数の結論(推測)が出てきます。 演繹法が知識の引き出しを駆使する力が求められることに対して、帰納法は目の前の事例(サンプル)から新しいものを考察する力が求められる思考法なのです。

 

帰納法による証明の例文]

● クレソンには栄養がある(サンプルA)、ニンジンには栄養がある(サンプルB)、トマトには栄養がある(サンプルC)、共通項は「野菜」である。野菜には栄養がある(結論)。
● 夏目漱石が死んだ(サンプルA)、芥川龍之介が死んだ(サンプルB)、森鴎外が死んだ(サンプルC)、共通項は「人間」と「死」である。人間はみな死ぬ(結論)。 

 

【この思考法で注意すること】

(白鳥しか見たことが無い人が)「鳥はみんな白い」と論じても、カラスを見せられたらあっけなく論破されます。全事例を網羅するか、それと同等の証明をしない限り、その結論は、ある程度の確率を持った推論に過ぎないという事となってします。しかし現実におきている事象というものを正確かつ全て把握するのは困難です。推論をベースにしつつも、頻繁に見直す作業が重要です。また考察するための事例(サンプル)が適切でなかったり、少ないとそこから導き出された結論は納得感が薄れるので注意したいところ。
なにより、考察する時は「客観的であり、自身の感情と結びつけない」こと。思い込み捨て、サンプルをしっかり取って考察する。これがキモであるといえるでしょう。

 

【この思考法の鍛え方】

帰納法で考えるためには、考えるためのサンプルがある程度なければならないので、多くの事を見聞きする、多くの事例を知ることが重要。考えるための知見のストックを積極的に増やすことが大切と思います。

 

演繹法帰納法を少し応用して、具体的に考える訓練する

 

自分が言いたい事・思った事をノートの最上段に書き出し、そしてなぜそう考えたのかという根拠を書いていきます。そのように考えた理由が、前例やルールをもとにしたものであれば演繹的に、数ある事例の中からそう考えたのであるなら、帰納的な分析により考察していることになります。

このような訓練をつづけておけば、自然と論理思考力は鍛え上げれるでしょう。

 

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「情報共有」の必要性 良いチーム・良いリーダーの条件とは

「気持よく働けるチーム」とは何でしょうか。それは、情報共有が適切に行われているチームなのではないかと思います。

 

情報共有はなぜ必要か

 

まず実務的な部分で情報共有はとても有効といえます。自身への関連の有無に関わらず、情報が十分にあれば共有されたメンバーは仕事を進める上での判断材料が増えるため、正しい判断がしやすくなり業務が円滑に進める事ができるからです。

しかし情報共有することの必要性は実務的な部分はもちろんのこと、メンバーとの信頼関係構築にあるのではないかと思います。多忙な人には日々の仕事に精一杯打ち込むことが重要であり、情報共有は正直、面倒臭い事であるというのは事実であると思います。情報共有自体には金額的な価値はありません。ですが、情報共有はチームワークの基本中の基本であり、チームを健全に維持するために必要不可欠な事であることを意識しなければならないと思います。

 

情報共有ミスで生じる大きな問題

 

自分から発信すべき情報共有がうまく出来ておらず、ともに仕事をするメンバーから「そんな話は初めて聞いた」なんて言われてしまったことはないでしょうか。そんな時「すみません、大変失礼しました」と、とりあえず謝って、その場で情報共有をすればそれで済むように思う人は少なくないとおもます。しかしそこには大きな問題が生じています。それは、一緒に仕事をする「仲間」としての信頼を失いかねない事をしているという問題です。

情報共有ができていなかった原因は「業務多忙による単純な伝え忘れ」といった大した問題ではないかもしれません。しかし相手が「関知していないところで勝手になにか進んでいる」「自分は疎外されている」というネガティブな感情から信頼が損なわれていくことは十分にあり得ます。情報共有意識が高い人(=仕事ができる人)ほどそのような考えを持つと思います。

情報共有不足が続くとチームへの不信感が大きくなり、次第に「(チームでの話題は)自分には関係ない」という感情が強くなります。同時に、主体的にチームの仕事をする意識は低くなりますので、自分の仕事だけキチンとやっておけばいいやという感情に支配されることになるでしょう。このような心理は伝染しやすく、最終的にチームの空中分解を引き起こしかねないでしょう。日々の仕事はトラブルなくできていたとしても、こんなチームで働くのは辛いものです。

 

メンバー同士の情報共有不足は辛いが、情報共有しないリーダーはイタい

 

リーダーはその職責上、自社や取引先や他部署などさまざまな方面から情報が入ります。積極的に情報開示すれば良いと思うのですが、自身が知り得た情報をメンバーに開示しようとしないリーダーがいるのが多いのが実情です。そんなリーダーは以下のような心理が働いていると思うのです。

●情報共有の大切さを理解しておらず、自分さえ知っていれば良いと思い込んでいる
●情報の整理や理解が出来ず、情報を自分で抱えこみ発信する事ができない
●情報を握りコントロールすることが、リーダーの勝負どころと思っている
●自分の身を守る為、情報開示したくない

情報伝達力の有無や保身、その他さまざまな理由があると思いますが、なにはともあれ情報開示しないリーダーはリーダーとしての能力・信頼感を問われます。
仮に、本来リーダーから知らされるべき情報が、外部から漏れ伝わるような事があった時、知らされるべきメンバーはそのリーダーの下で働く意欲をなくすでしょう。情報の機密性への配慮は必要ですが、メンバーへの情報共有は積極的にすべきで、リーダーとメンバーの信頼関係は情報によって培われるといっても過言ではないとさえ思えます。

 

成果を上げるリーダーは情報の扱いが上手いです。情報を開示してメンバーを「気持ちよく巻き込む」ことができます。

「情報伝達能力・情報の共有化の上手さ」というのは良いリーダーの条件の一つとしてあげる事ができると思うのです。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

 

完璧な計画立案を目指す事より、大切なこと

どのような事でも、事を進めるためにまず計画を作ります。
トラブルのない計画を作りたい所ですが、予想外な突発的トラブルが起きる可能性も少なからずあり、完璧な計画作成というのはなかなか難しい事です。計画時にあらゆる危険を予測する事は大事ですが、それよりも大事なのは計画が実行されたとき、変わり続ける業務の状況変化のなかで、危険予測を意識し続けることだと思います。

 

完璧な計画立案を目指す事より、計画実行後のトラブル予測が重要

 

自動車学校の教習を受けると「危険予測」という言葉を教えてくれます。
・前の車との距離が近すぎる→前の車が急ブレーキすると追突する危険が予測されるからスピードを落として距離をあけよう。
・見通しの悪い交差点が近づいてきた→急な飛び出しの危険が予測されるから一時停止して安全確認しよう。
出発前に前の車との距離感やどんな状態の交差点を通るのか予想する事は極めて困難です。しかしドライバーは事故を未然に防ぐために、起こりうる危険を予測することで事故を起こす事なく、安全に目的地まで行くことができるのです。

計画を立てる事はとても重要ですが、完全な計画を目指すよりは、計画実行後のトラブルを柔軟に対処できる体制づくりにも重きをおくのが肝要なのではないかと思います。変わり続ける状況の変化に注意深く対応する事で、事故を起こさず安全に目的地へたどり着くという「危険予測」という考え方をメンバーに根付かせる事は安定的なチーム運営の観点でとても有効と思います。

 

トラブル予測とその情報共有で、自身に有利な状況を維持させる

 

完璧と確信した計画でもその通りにいかないのが世の常ですが、なにかトラブルが起きた時、焦りながらその場しのぎの対応するのは、何とも心もとない事です。状況の変化から起こりうる問題をあらかじめ予想し、その対処方法を準備しておくことで、いざ問題が起きたときに、正しい対応をする事ができると思います。計画実行後のトラブル予測とその情報共有が、相手や周囲に安心感をあたえるだけでなく、自身に有利な状況を維持させる事を可能とさせると思います。


ただ、この危険予測という考え方は度を過ぎると「ただの慎重すぎる人」と思われかねません。危険予測のバランス感覚は、運転と同じように、その人の経験値に頼る所が大きいですが、チームの運営に関して言えば、慎重ぎみの人や楽観ぎみの人、多様な考え方があったほうが、その運営はうまくいくように思えます。

 

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「責任の所在」という言葉の正しい使い方

何か不祥事が起きた時、「責任の所在」という言葉が出てきます。
不祥事を起こした政治家や会社の経営者の記者会見などでよく耳にします。日々の仕事でも使われる「責任の所在」という言葉、「誰が責任をとるのか」という意味で使われる事がありますが、その使い方は好ましくないと思います。

 

「責任の所在の明確にする」目的は、犯人特定ではなく、原因追求と再発の防止

 

不祥事が起きた時の責任の所在という言葉の意味は「責任=役割を果たせなかった場合の責め」の「所在=存在、場所」→「役割を果たせなかった責めは何(個人・グループ・ルール)が関与していて、原因は何か」だと思います。

ミスが起きた原因を探る過程で、直接的にミスをした人が見つかったとしてもそこで終わらず、ミスをした人がなぜそのミスをしたのかという所に踏み込まなければ原因追求の意味がありません。直接的にミスをしたのはその人でも、その人への指示ミスがあったからかもしれませんし、マニュアルが適切でない可能性もあります。
責任の所在を明確にする目的は、原因究明と再発防止であるべきで、誰に責任を取らせるかを決めることではないと思うのです(誰かに責任を取らせるという事はあくまで手段)。
この事を業務に関わるすべての人が理解していないと、責任の所在を明確にする作業は、犯人探しや責任のなすりつけになってしまい、結局また同じ事が起こる事になってしまうと思います。

 

「責任の所在」は事後と事前で、その言葉の意味合いは大きく変わる


前述は「事後(=不祥事が起きた後)の責任の所在」ですが、「事前の責任の所在」という、「責任=役割を果たすべき事」の「所在=場所、存在」。つまり「果たすべき役割(担当任務)は何か」という意味合いもあると思います。

仕事をする上で、事前に責任の所在を明確にする事は必要不可欠な事です。責任の所在(担当業務)を明確にし、担当者が誰なのかよく分からない業務をなくす事で仕事を円滑に進める事ができると思います。モチベーションの点でも、事前の責任の所在の明確化は重要と思います。理由は簡単で、自分の仕事であるとも思えない仕事に対してプロフェッショナルな仕事はできないと思うからです。
そして、あまり想定はしたくないですが「事後(=不祥事が起きた後)の責任の所在」のためにもはっきりさせておくべき所と思うのです。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

 

「報・連・相」の腕を上げて、効率的に仕事を進める

日頃忙しい人との丁寧なコミュニケーションは難しい事ですが、できるだけ相手の手間を増やさず、効率的に自分の仕事を片付けていきたいものです。

 

「報・連・相」は、とても気を使うこと

 

以前、一生懸命、丁寧に報告していたら、それが仇となり、結果として相手を苛つかせてしまった経験があります。連絡した相手はとても忙しく、ゆっくり時間を聞いている暇などなかったのです。自分の話を聞いてもらうという事は、相手の時間も奪う事でもあります。1分1秒も惜しい状況下の相手に必要なのは、丁寧な説明ではなく、要領を得た簡潔なメッセージだったのです。
余裕がありそうな人には丁寧にじっくり話を伝えればよい事ですが、しかし、多忙な人には、丁寧な説明は負担となるときがあります。
 
「報・連・相」はポイントを押さえた簡潔な伝え方が肝要
 
1.聞く心構えをさせる

まずは話を聞くための心の準備からしてもらう事が大事です。いきなり本題に入るのではなく、「すぐ終わる話である」印象を相手にもたせる一言を前置きしたり、話の種類(報告・連絡・相談)を最初に伝えることで、聞く人が話の後、どのような返事をすればよいか考えながら聞く事ができます。

 

2.出来るだけ簡潔に話す

そして、できるだけ最小限の話の流れで相手に伝わるよう、話す内容を考えておきましょう。一番言いたい事は、最初の方で伝えることが大切です。

 

3.何をしてもらいたいか伝える(←ここが肝)
相手に何か(判断や行動)してもらわなければいけない場合は、あらかじめ考えておいた「選択肢」を伝え、相手にはその選択または助言のみしてもらうようにすれば、相手の負担が減るばかりでなく、話がまとまった後の仕事の進め方がやりやすくなると思うのです。
 
【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

「守備範囲」を決めて自主性を高め、連携させてチーム力を上げる

チーム運営を考える時、個々に具体的な役割をあたえ、責任感や主体性を持たせ、それぞれの役割の視点から見えてくるであろう取り組むべき課題の発見・その解決に自主性をもって取り組ます事。さらにチーム内の連携を促す事で、結果的には品質を上げながら、チーム力が上げることができるのではないかと思います。 

 

チーム運営において「人海戦術」は品質的側面から効率的ではない

 

複数プロジェクトを動かす時、メンバー全員がチームが、受け持つ業務の全てをできるようにするやり方があります。「すべての人がすべての事をできる」状況は理想的ではありますが、容易ではありません。常にメンバー総動員して事をなそうとする、いわゆる「人海戦術」なやり方は、すべてのメンバーが同じ所要時間で、同じような成果をあげる事ができるとは限らず、またメンバー個々の適性や成果のクオリティのバラツキなどを考慮する時、「人工(にんく)」の側面では効率的であると言えますが、「品質」という側面からみると決して効率的な方法ではないと思うのです。 

誰が何をして、(業務・プロジェクト運営の)どの部分に責任持つのか。

日々の業務やまたは数年先を見据えた計画…短期的な業務から長期的な業務まで、この事を明確にする事で、指示された人は自分の「守備範囲」を知り、自分のすべき事が見えやすくなると思います。

 

「守備範囲」を決めて自主性を高め、品質的効率化でチーム力を上げる

 

仮に野球チームの監督がチーム力底上げのため、「投手も野手も関係なく、9つすべてのポジションをできるようになれ!」と選手に指示したら、まちがいなく選手は困惑すると思います。9つのポジションをできるようにするには、1つのポジションを覚えるより9倍大変です(←単純計算です)。ならばその努力は1つのポジションの習得に集中させた方がよいというのは明らかです。

一方で、自分のポジションを上手くなるために他のポジションを知る事はとても有益です。もしチーム力の底上げを狙うのであれば「投手も野手も関係なく、9つすべてのポジションをできるようになれ!」と指示するのではなく「君はセンターを守れ。センターの守備を磨くのも重要だけど、他のポジションも知って連携プレーも覚えてね」と指示すれば、「センターの選手はセンターだけ」ではなく、他の守備との連携を知りチーム全体の守備力が上がっていくのではないかと思います。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

「阿吽(あうん)の呼吸」で仕事をするために

可能なら「阿吽(あうん)の呼吸」で仕事をしたい

 

多くを話さなくても、相手の考えが手に取るようにわかり、そして相手も自分の考えをよく分かってくれている…いわゆる「阿吽(あうん)の呼吸」で仕事できる状況は、とても理想的であると言えます。ですがそれは稀な事で、実際には、「阿吽(あうん)の呼吸ができる」ていると勘違い、もしくはそんな状況を期待しながらやり取りをして事が多いのではないかと思います。

 

 仕事で指示するときに意識したいと思う事

 

仕事で指示する時、意識した方が良いと考えるポイントは以下の2点です。

①誰がやるかを決める(責任範囲の共有)

②何をやるかを決める(完成形のイメージ共有)

あたり前のように思える事ですが、実践するとなると、なかなかで難しい事だと思います。

 

 誰がやるかをまず決める

 

例えばAとBという2つの作業(AとBの作業関連性は極めて低いとする)をX君とYさんの計2名に指示することになった時、最初に役割分担をしないで、X君とYさんへ同時に作業Aと作業Bの説明をしたとします。

指示するものにとっては一度で説明が済むので、効率的かもしれませんが、X君とYさんにとっては、自分の担当がはっきりしないので、A・B両方とも十分理解するべく、しっかりとその説明を聞かなければならなくなります。これ、聞く方としては結構負担です。なぜなら 、本来「1から10」理解すれば良いのに、さほど関連のない「11から20」までの事も理解しなければならないからです。

 

責任範囲を共有する

 

最初に「X君はA」、「YさんはB」と「責任範囲」を決めた上で説明すると自身の担当の情報を「1から10」知った上で、相手の担当の「1から10」の情報から自分に必要な情報を効率良く聞く事が出来ると思います。

 

何をやるかを決める

 

リオ五輪でも盛り上がったマラソン競技。この競技はスタート地点からゴール、そこへ至るためのコースは明確で誰もが理解しています。ですが仕事となるとそうはいきません。すべては自分たちで決めなければなりません。「誰がやるか」をスタート地点の設定ならば、「何をやるか」はゴール地点の設定といえます。

 

重要なのは、指示者と担当者間のゴール地点の認識一致(完成形のイメージ共有)

 

またマラソンで例えますが、選手と大会運営側でゴール地点をそれぞれ違う場所で認識していたらかなり滑稽なことです。もっともマラソン競技でこんなことはありえませんが仕事ではそんな滑稽なことはよくある事と思います。

ゴール地点の認識の違いでいままでやっていた作業に修正が入ったり、やり直しになったりするのです。それを防ぐため、事前のゴール地点の認識一致の作業はとても重要と思います。

粘り強い話し合いにするのか、資料を渡すのか、どのような作業でゴール地点の一致をさせるかはさまざまですが、これを意識しているかしていないかでその後の進行はかなり変わると思います。しかし、ゴールに到達するまでの方法は、(その手順がはっきりしているのであれば別ですが)、基本的には担当の人の裁量で進めるのが良いと思います。それは指示するもののやり方が絶対的に正しいとは限られないからです。

 

 

指示する側にとっては何度も同じような事を説明する事になり、その負担は多くなります、ですが総合的に見て、認識の差異によるミスもなく進行が上手くいきやすいのは、丁寧に説明する方だと思います。指示する者は、理解する負担を考慮しつつ、かつ相手を混乱させることがないように、説明の段取りをして欲しいと思うのです。

そしてそれを繰り返すことで、はじめて「阿吽の呼吸」で仕事ができるようになるのでは無いかと思います。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

commu.hateblo.jp

 

「伝書鳩な人=ダメな折衝(交渉)人」にならないように。そんな人への対処

残念な折衝(交渉)役の人がいます

 

折衝(交渉)役のならば、「双方の要望を、お互いに利益の合致するちょうど良い所に着陸させる」事に主眼を置いて事に当たって欲しい所ですが、実際は双方の発言や要望の伝達に特化してしまっている人がいます。
私はこのような人を「伝書鳩な人」と(心の中で)呼んでいます。
こういう人、どの職場でもいると思います。可能なら仕事であまり関わりたくないですが、残念ながらこういう人は意外に多いと思います。

 

伝書鳩な人」、何がダメなのか


伝書鳩な人」の特徴。傾聴に徹するのは良いとしても、結果的に双方の発言の「録音・再生」になってしまっている所。折衝役として肝心な「お互いの利益を合致させる作業」が抜けている所と思います。

情報伝達をする事を否定しませんが、そもそもテープレコーダーのような正確な「録音・再生」はヒトには難しい作業です。むしろ「伝書鳩な人」という余計なフィルターが入ったおかげで「伝言ゲーム」になり、結果的に誤情報を伝える結果を招きかねない危険性が高いと思います。努力のベクトルがずれている事に気づかず「録音・再生」を懸命にやっても、その結果はプラスにはならず、マイナスになりかねません。

 

仕事の面白さは、その大きさに関わらず「何かを自分の裁量で決める、主導して形を残す」事にあるのではないかと思います。

折衝役のという責任ある役目を担ったからには、「伝書鳩」ではなく、そこから一歩進んで自分の力で何かを決めてほしいと思うのです。「伝言ゲーム」では何かを決めることは出来ません。

 

伝書鳩な人」、どう対処するか

 

不幸にも「伝書鳩な人」とともに仕事をしなければならなくなって時は、どのように対処すべきなのか。

経験上、「伝書鳩な人」に自覚をもたせ、折衝役として教育するというのは容易でないと思います。時間があれば良いですが、もし切羽つまった状況であれば、できるだけ具体的にこちらの要望を正確に伝えるべく「台本」を考え、伝達してもらう。つまり、本当の「伝書鳩」になってもらうのが、一番の対処法といえると思います。「飼い主」の力量が問われそうですが、「『伝書鳩』を立派な折衝(交渉)人にする」教育の大変さを勘案すると、こちらの方がだいぶ楽と思えるのです。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

上手く交渉する「影響力の武器」 チャルディーニの法則

自分の考えや要望を上手く伝えなければいけない場面では、社会心理学の知見が、大きな助けになります。社会心理学者のロバート・B・チャルディーニは相手に影響力を与え、自分の思う通りに誘導するための6つの心理の法則「チャルディーニの法則」を提唱しています。セールスやマーケティングの世界では広く知られているようです。

いろいろな場面で応用できるこの法則ですが、それぞれの法則を要約すると‥

【返報性】

誰かに親切されたら、そのお返しをしなければならないと思ってしまう心理。

応用するなら‥自分の要望を通したい時は、相手の要望も受け入れることで相手の譲歩を引き出せる。いわゆるギブアンドテイク。

【一貫性】

人は一度自分が決めた事は、その決めた事を正当化するように行動しようとする心理。

応用するなら‥自分に要望に沿った選択肢を相手に提示。それを相手に判断(決断)させて、そのコミットメントをその後も守らせる。

【社会的証明】

第三者の評価に基づいて、物事の良し悪しを判断してしまう心理。

応用するなら‥「多くのお客さまからご好評いただいております!」や「○○TVで紹介されました!」なんてコメントを紹介し、売り手の主観でなく、客観的に評価されているという事をアピールする。

【好意】

友好的な人から頼まれると、受け入れてしまう心理。

応用するなら‥これは説明不要でしょう。

【権威】

自分より偉い人と感じる人に従ってしまう心理。

応用するなら‥資格や肩書きで相手に自分の権威の大きさを示し、相手に信頼させ交渉を優位に持って行く。

【希少性】

残り少ないものには価値があると思ってしまう心理。

応用するなら‥「限定○コ」や「のこりわずか!」などのコピーで、簡単には手に入らない事を示し、この機会が貴重なものであると思わせる。

 

なかなか応用範囲が広い「チャルディーニの法則」。日々の仕事にもぜひ取り入れたい法則です。

 

【これも読んでほしい、伝え方のヒント】

 

曖昧な指示で困っている人に知ってほしいこと

 価値観や言葉の捉え方は、人によって大きく異なる

 
どんな仕事でも、感覚的な言葉をふんだんに使ったやりとりがあると思います。この指示では雰囲気は伝わっても具体的にどうすれば良いかわかりません。
「結局お任せって事かな」と勘ぐり、伝わった雰囲気をもとに自分なりに考えてやってみると、出てきた成果に対して「これじゃない」なんて言われ、やり直しする事態に陥ってしまうのは、よくある事ではないかと思います。
なぜこのような事が起きるのか。理由は至って単純で、「価値観や言葉の捉え方は人によって異なる」事を説明する側・される側がよくわかっていないからだと思います。
 
自分と似たような感覚を持っていると感じる人でも、価値観や言葉の捉え方は大きく違います。説明や指示をする時は「双方の捉え方がブレる事がない(少ない)基準」を定義しながら説明すれば、相手への伝わり方は格段に上がると思います。例えば
・(美容院で)バッサリと短めにお願いします…(←何センチ切るのか)
・(冠婚葬祭などで)常識的な金額で…(←年収300万の人と1000万の人では大分違います)
・(本人は気を使っているつもり)普通でいいです(←あなたの「普通」って何?)
 
曖昧な言葉を「認識がブレない共通語」にする
 
曖昧な言葉の使用を否定するつもりはないですが、正確に何かを伝えた方が良い場面(業務の指示・説明など)では、曖昧な言葉の使うのはよいとしても、曖昧な言葉が出てきたら「それは◯◯という事」と具体的な補足説明を入れ、説明をする側・される側の間で、曖昧な言葉に「認識がブレない」定義付けをしていく作業が必要だと思うのです。
そうした作業を続けていく事で、曖昧な言葉がだんだん「認識がぶれない共通語」となっていきます。そのようになっていく過程は結構面白いものと感じます。
 
曖昧な言葉で苦労している人多いと思います(←自分もそう)。少なくとも曖昧な言葉で苦労した経験を持つ人は、自身が指示する・説明する立場になった時、伝達不良による、時間の無駄な浪費を防がなければならないと切に願うところです。
 
【これも読んでほしい、伝え方のヒント】 

 

相手にすんなり伝わる質問法(「承諾法」と「間接質問」)

 気を使う相手の機嫌を損ねない質問の仕方として、「承諾法」と「間接質問」というものがあります。

 

「承諾法」は、相手の承諾を得てから聞きたいことを訪ねる方法です。

「●●について、お聞きしてもいいですか?」

気を使いながらも相手に聞きたい事を直接質問する方法です。
相手に質問を聞いてもらう心の準備をしてもらう事で、相手に質問をすんなり伝える事ができます。
 
それに対し、「間接質問」は相手が答えやすそうな質問から始め、少しずつ自分が聞きたい本題に近づいて行く質問法です。
このような方法はインタビューなどで見られます。
 
あまり親しくない人、もしくは目上の人へ質問したい時、いきなりストレートに聞きたい事を伝えるとぶしつけな印象を相手に与え、
得たい回答を得られなくなるばかりでなく、
その後の相手との信頼関係にキズを与えかねません。
 
承諾法と間接質問。
TPOに合わせて上手く使い分けて行きたい質問法です。
 
【これも読んでほしい、伝え方のヒント】