働き方のヒント

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論理的思考法「演繹法」と「帰納法」

例えば、仕事をする時に大事な事を具体的に聞かれた時、どのように答えるでしょうか。「仕事で大事なことは、コミュニケーションをとりつつ、信頼関係を大切にすることです!」なんて中身のない言葉の羅列で、満足していないでしょうか。

言いたいことの雰囲気は何となく伝わります。雰囲気を伝えるモットーとしては良いですが、具体的な見解が欲しい時に、このような伝え方で終えてしまうと、具体的には伝わりません。「コミュニケーションって何か」「信頼関係って何か」「大切にしている事は、どのような場面で効果を発揮し、逆に発揮できない時は具体的にどういう場面か」等、言葉の意味することを具体的に考えておかないと具体的に伝えることはできないと思います。

 

「発言が薄っぺらい人」は物事を具体的に考える力が欠けています

 

日々の仕事の中「具体的な見解が欲しい場面で、その発言が薄っぺらい、または曖昧な人(以下、「発言が薄っぺらい人」という)」は結構多いと感じます。「発言が薄っぺらい人」と仕事をすると、その薄っぺらい発言を具体的に紐解く作業が発生するので、非常に疲れます。「発言が薄っぺらい人」に「もっと具体的に考えてから物を言ってください」とお願いするもの勇気が必要で、お願いしたから次の瞬間から発言が変わることも難しいです。

「発言が薄っぺらい人」は物事を具体的に考える過程が抜けています。もしあなたがそのような人たちにイラついていたら、せめてあなたはそうならないように日頃から「物事を具体的に考える力=論理的思考力」を鍛えておく必要があると強く思うのです。

当然のことですが、自分の主張の根拠がわかっていなかったり、整理できていないと相手にうまく伝えることはできません。そうならないように日頃から論理思考力を鍛えておきたいものです。

 

論理的思考法には大きく分けて2つあると言われています。

 

ルールや前提や知識をベースに思考する「演繹法」

 

【演繹法とは】

考察のベース(ルール・前提・知識)を、考察したい事例に照らし合わせ必然的な結論や主張を導き出す論理的思考法です。三段論法とも言われます 。
何かを主張・判断しようとする時、人はゼロベースで考える事はしません。すでに何らかの考察のベース(ルール・前提・知識)があれば 、ベースをもとに何らかの主張・判断をしようとします。「既存の知識をベースに新しい事実に対応する」ということが演繹法の基本的な思考法です。

 

[演繹法による証明の例文]

●野菜は栄養がある(大前提)。クレソンは野菜だ(小前提)。だから、クレソンは栄養がある(結論)。
●人間はみな死ぬ。夏目漱石は人間である。夏目漱石はかならず死ぬ。

 

【この思考法で注意すること】

考察のベースとなるルール・前提・知識が何よりも大事になります 。そのベース自体が偏見や誤りがあると誤った結論を導きだしてしまいます。また、持ち出す前提を間違えない事も重要と言えます。

 

【この思考法の鍛え方】

考察のベース(ルール・前提・知識)は正しいかどうか、を疑う姿勢は絶えず持っておく事。そして考察のベースを広げるために知識量を増やすことも大切と言えます。ただ知識を暗記して頭に入れても必要な時、即座に頭から出てくることはありません。知り得た知識を適切なタイミング・形で出せるように、知識一つ一つに対して自分の考えをもっておく必要があります。重要なのは単なる知識量ではなく、自分のものになっている「使える知識量」と言えると思います。

 

数ある事例から思考する「帰納法」

 

【帰納法とは】

多くの事例(サンプル)から、ある共通のルールや類似点をまとめ、結論や主張を導き出す思考法です 。演繹法は適切な大前提さえあれば、ほぼ正しい結論が出てきますが、帰納法というのは複数の結論(推測)が出てきます。 演繹法が知識の引き出しを駆使する力が求められることに対して、帰納法は目の前の事例(サンプル)から新しいものを考察する力が求められる思考法なのです。

 

[帰納法による証明の例文]

● クレソンには栄養がある(サンプルA)、ニンジンには栄養がある(サンプルB)、トマトには栄養がある(サンプルC)、共通項は「野菜」である。野菜には栄養がある(結論)。
● 夏目漱石が死んだ(サンプルA)、芥川龍之介が死んだ(サンプルB)、森鴎外が死んだ(サンプルC)、共通項は「人間」と「死」である。人間はみな死ぬ(結論)。 

 

【この思考法で注意すること】

(白鳥しか見たことが無い人が)「鳥はみんな白い」と論じても、カラスを見せられたらあっけなく論破されます。全事例を網羅するか、それと同等の証明をしない限り、その結論は、ある程度の確率を持った推論に過ぎないという事となってします。しかし現実におきている事象というものを正確かつ全て把握するのは困難です。推論をベースにしつつも、頻繁に見直す作業が重要です。また考察するための事例(サンプル)が適切でなかったり、少ないとそこから導き出された結論は納得感が薄れるので注意したいところ。
なにより、考察する時は「客観的であり、自身の感情と結びつけない」こと。思い込み捨て、サンプルをしっかり取って考察する。これがキモであるといえるでしょう。

 

【この思考法の鍛え方】

帰納法で考えるためには、考えるためのサンプルがある程度なければならないので、多くの事を見聞きする、多くの事例を知ることが重要。考えるための知見のストックを積極的に増やすことが大切と思います。

 

演繹法と帰納法を少し応用して、具体的に考える訓練する

 

自分が言いたい事・思った事をノートの最上段に書き出し、そしてなぜそう考えたのかという根拠を書いていきます。そのように考えた理由が、前例やルールをもとにしたものであれば演繹的に、数ある事例の中からそう考えたのであるなら、帰納的な分析により考察していることになります。

このような訓練をつづけておけば、自然と論理思考力は鍛え上げれるかも。

 

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